2026/03/21
あなたの感情は、どこにありますか。
胸、と答える方が多いかもしれません。
でも、肩に出る人がいます。
胃に出る人がいます。
喉に詰まったまま、何年もいる感情もある。
感情は「心の中」だけにあるのではなく、
からだのどこかに、かたちを変えて宿っています。
検査をしても、異常はない。
でも、なんとなくしんどい。
疲れがとれない。胃が重い。肩が下がらない。
そういう不調を抱えながら、
「気のせいかな」と片付けてしまったことは、ありませんか。
気のせいでは、ないかもしれません。
東洋医学には、「七情」という考え方があります。
喜び、怒り、思い悩み、悲しみ、恐れ——
これらの感情が過剰になったり、長く滞ると、
特定の臓腑に影響を与える、という考え方です。
たとえば。
怒りは、肝に影響します。
慢性的にイライラしている人や、怒りを飲み込み続けている人は、
頭痛や目の疲れ、筋肉の緊張として出やすい。
思い悩みは、脾胃に影響します。
考えすぎる日が続くと、胃が重くなったり、食欲が落ちたりする。
「あのとき胃が痛かったのは、そういうことだったのか」
そう思い当たる方もいるかもしれません。
悲しみや憂いは、肺に影響します。
深く息が吸えない。胸が詰まる感じ。
悲しいとき、私たちは本当に「肺で悲しんでいる」のかもしれない。
これは、比喩ではありません。
東洋医学が何千年もかけて観察してきた、
からだと感情の、リアルな地図です。
感情を「処理する」必要はありません。
無理に手放そうとしなくていい。
ただ、からだのどこかに出ているかもしれない、
ということを、少し知っておいてほしいのです。
からだを整えることは、
感情と、静かに向き合うことでもあります。
鍼灸は、そこに届きます。
言葉にならないものに、そっと触れる方法として。
あなたの感情は、どこにありますか。
からだに聞いてみると、
意外なほど正直に、答えてくれるかもしれません。
今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。
